OBリレー第2走者:菅野さおり(平成15年卒)

第2走者 菅野(旧姓:日色) さおり(Saori Kanno)OB

当時 教育学部 人間科学課程 生涯スポーツ専攻 スポーツコーチ選修(平成15年)卒
   関東I.C.(78~81回大会):対校得点90(個人54,リレー36)点獲得
   日本I.C.(68~71回大会):400mH(70回),4x400mR(69回)優勝
   2001世界選手権(エドモントン)4x400mR日本代表に選出
現在 私立成田高等学校教諭(保健体育科),同校陸上競技部副部長

●共通質問●

―いまはどのようなお仕事を。

「母校の保健体育科の教員になって、15年目に入りました。現在は陸上部の副部長で、高校3年生の副担任をしています。結婚・出産で2度の育休を挟んで、ここまで突っ走ってきた感じです(笑い)。そうしたプライベートの変化もあり、学校の先生、部活の先生、親としての切り替えを学びました。陸上部もインターハイに必ず行くチームで、大きな大会が続いて忙しいことも多いです。15年目になって、ようやくゆとりが出て、自分のペースが掴めてきました。若い頃は『この子をなんとかしなきゃ』と、思うことが多かった。私は一つのことに夢中になりがちなのですが、結婚してから『みんなで育てていく』ということを覚えました。視野が広くなったように感じます」

「もちろん、実業団で競技を続けたい気持ちはありました。ただ、教員免許は取りたいと思っていました。大学では高校の記録を超えることができず、実業団には力及ばずといったところでした。順風満帆ではなく、打ち砕かれて…。自分の中でも挫折をして、悩みが多かった4年間でした。特に大学4年の全カレの400mH。予選では、失格にはならなかったものの、最初のアプローチでころびそうに。決勝では、後輩の1年生に負けて4着でした。本当に不完全燃焼で、『自分は何をやっているんだろう』って。でも、そういうことがあったからこそ、人の痛みがわかるようになりました」

「9月に教育実習を終えて、10月に入ったときに母校の当時の教頭から『うちで教師をやらないか』と電話を受けました。私はまだ就職も決まっておらず、教採も受けていませんでした。1週間以内に返事をしてくれと言われて悩みましたが、せっかくのご縁で親の後押しもあって決断しました」

―現役時代はどの種目を。

「400mと400mHです。もともとは長距離をやっていて、小学生くらいから、ロードや郡大会、県大会に出場していました。中学では、100mや400m、幅跳びにも出ました。その時の短距離の爽快感が、(長距離に比べて短くて)楽しいと思うようになりました。当時の顧問が成田高校出身で、成田の先生にも声をかけて頂いていました。持久力とスピードを生かすためには400mが一番合っているという話しになり、恩師の越川一紀先生(現:順天堂大准教授)に『成田高校で日本一になろう』とお言葉を頂きました。高校では結果、その通り(IHと国体で優勝)になりましたし、学部3年では世界選手権(4x400mR)の補欠にまでなることができました。今でも当時のマイルメンバーの先輩たちとは交流があって、かわいがって頂いています(笑い)」

―1番思い出に残っている試合や出来事は。

「一つは、1年生のルーキーでの関東インカレです。大会までは、高校と比べてものすごくタイムが落ちていました。実家からの通学に片道2時間もかかって、通学だけで疲れ切っていました。さらに、練習環境の変化もあって調子が上がらず、初戦のサーキットでは58秒台(400m)でした。失敗続きで、自信がなくなっていたのですが、関カレで一気に走りが戻ってきました。400mではルーキーながら優勝して、400mHは猪狩(靖子,H12卒)先輩もいたので2着でした。『日色~』って応援してもらえる喜びと、相性の良い日産スタジアムで気持ちよく走れて、本当にうれしかったです。緊張しながら過ごしていた大学生活に、ようやくうち解けられたような気がしました。もう一つは正反対で、さっきも話した4年生の全カレです。この4年間何をやってきたのだろうと、ふがいないレースでした」

―陸上部での活動がいまの仕事にどのように結び付いていますか。

「学芸大は色んな人がいます。高校時代の私は、価値観がすごく固まっていました。でも、学芸大は色んなことを認めてくれる大学です。私は高校へ練習に行ったりしていましたが、個を尊重し、お互いを認め合ってくれる雰囲気が学芸大陸上部にはありました。アルバイトをしながら競技をする人もいれば、トレーナーブロックなどサポートの人たちもキラキラ輝いている。色んな人が輝いて、共存している雰囲気に、私の価値観や視野が大きく広がりました。教員になってからも『色んな子どもがいて、それで良い』と、思えるようになりました。さらに学芸大は多くの卒業生が現場で活躍していて、つながりの多さを実感します」

―あなたにとって”学芸陸上部“とは。

「人生の中のふるさとのような場所です。学芸大へ進学していなかったら教員になっていないし、今の自分はないですね(笑い)」

●後輩たちへ●

-5月25日から28日まで日産スタジアムで開催される関東インカレに向けて-

「生徒たちにも言っていることですが、大会に出ることは自分一人の力ではなくて、タイム・ビデオをとってくれる人がいる。補欠の子もいれば、親もいて、みんなが支えてくれている。最後は自分を信じるけど、周りの人々への気持ちがあれば、プラスの力が出る。思うような動きができずに悩んでいる人もいると思うけど、チームや仲間を信じて関カレを楽しんでほしいです。結果よりも過程が大切です。私も結果ばかりにこだわっていましたが、結果を考えると力みにもつながってしまいます。関カレは時期的にも、シーズン最初の全員で盛り上がれる試合です。全員陸上で、選手じゃない人も選手と力を合わせて頑張ってください」

●Voice●

「結婚しても先生は辞めずに続けてください(笑い)。関東インカレ当日は足を運べませんが、成田から応援しています。男女ともに期待しています」

取材日:2017年5月10日
聞き手:片井雅也(H28 B類社会専攻卒、学生時代はトレーナー)
写真説明:千葉県成田市内にある成田高校グラウンドにて

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